緊急シンポジウム
「「たかの友梨」が締結した「労働協約」の意義
~「ブラック企業」批判から労使による子育て支援へ~」
2015年2月19日、たかの友梨ビューティクリニック(株式会社不二ビューティ)とエステ・ユニオンによって、労使紛争の解決ならびに、子育てのための労働協約が締結されたことが突如発表され、話題を集めました。
エステ業界のパイオニア的存在である「たかの友梨」では、2014年に多くの労働問題が明るみになり、「ブラック企業」との社会的批判が強まるなか、従業員の加盟するエステ・ユニオンとの交渉のゆくえが大きな注目を集めていました。同年末には東京と仙台で同社に対する訴訟が提起され、産休・育休の取得に関する「マタハラ」問題も争点になっていました。
ところが、今年2月に発表された「ママ・パパ安心労働協約」では、子どもが小学校在学中は親の残業を免除するなど、現行法の水準を遥かに上回る水準での労働条件が約束されており、「ブラック企業」のイメージを覆すような斬新な内容が実現しています。
なぜ、同社においてこのような「転換」が実現できたのか。そして、この労働協約はどれくらい画期的なものといえるのか。
本シンポジウムでは、女性労働を専門とする早稲田大学大学院の浅倉むつ子教授、たかの友梨訴訟の原告側代理人である佐々木亮弁護士、小野山静弁護士らに登壇していただき、今回の労働協約が締結に至るまでの経緯や、今回の労働協約の法的意義、そして労働運動における意義について議論します。
昨今「マタハラ」が社会問題化し、安倍政権においても「女性の活躍」が政策課題となっています。労使による「子育て支援」の実例を検証することで、こうした問題にも新たな視座を投げかけることができればと思います。ぜひご参加ください。
日時:3月20日(金)18時~20時15分
会場:YMCAアジア青少年センター9階国際ホール
(最寄り駅:JR水道橋駅徒歩5分、都営・メトロ神保町駅徒歩7分)
http://www.ymcajapan.org/ayc/hotel/jp/kaigi-9f.html
講師:
浅倉むつ子(早稲田大学大学院法務研究科教授)
佐々木亮弁護士(ブラック企業被害対策弁護団代表)
小野山静弁護士(ブラック企業被害対策弁護団)
青木耕太郎(エステ・ユニオン執行委員)
プログラム(仮):
17:30 開場
18:00 開会/主催挨拶
18:05 労働協約締結に至る経緯解説(エステ・ユニオン)
18:25 「たかの友梨」訴訟の何が争点だったのか(佐々木弁護士/小野山弁護士)
18:45 マタハラの法的課題(浅倉むつ子先生)
19:15 休憩
19:25 パネルディスカッション 「ママ・パパ安心労働協約の法的・運動的意義」(浅倉むつ子教授/佐々木亮弁護士/小野山静弁護士/青木耕太郎)
20:00 質疑応答
20:15 閉会
主催:ブラック企業対策プロジェクト/ブラック企業被害対策弁護団/エステ・ユニオン
参加費500円(学生・求職者は無料)、予約不要